みんなの給与計算教室

たのしく給与計算の方法を学ぼう

奥さんの収入が103万超えてしまった方へ 〜その2・配偶者特別控除の書き方〜

追記:26.11.20
要注意!年末調整 書類の記入でよくある間違いランキング - みんなの給与計算教室

こんにちは、給与計算教室です。
前回はその1、扶養控除等申告書の書き方について書きましたが、そこに扶養親族として記載できるのは収入が103万円以下の親族だけでしたね。

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でも奥さんのパートが結構忙しく、扶養の範囲内で働こうと思ってたのに気がついたらうっかり103万超えてしまっていた。。扶養親族として申告できない。。そんな方は「配偶者特別控除」という制度が使えます。

普通の配偶者控除に比べたら控除額は少なくなりますが(=旦那さんの所得税額が高くなる)、知らずに申告しないままでいるのはもったいないです。申告するには、前回取り上げた扶養控除等申告書ではなく、こちらの用紙(赤色の部分)を使います。準備はいいですか?

f:id:gasuuu:20131117221025j:plain

条件

※ここでは、サラリーマンの旦那さんがパート勤めの奥さんを配偶者特別控除対象者として申告する、という設定で話をします。(旦那さんの収入は会社からの給料のみ、奥さんの収入もパート収入のみで、他に不動産や退職金収入などはない)

まず申告可能な条件としては

1.旦那さんの収入が12,315,790円以下であること
2.奥さんのパート収入が103万〜141万円未満であること

これがクリアできているか確認しましょう。普通の配偶者控除と違うのは、旦那さんの収入に制限があることです。旦那さんがこれだけ稼いでいるなら、そんな配偶者特別控除なんてする必要ねーだろ、ってわけです。

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書き方

条件がクリアできたら、早速書いてみましょう。今回、奥さんの収入金額は、条件ギリギリの1,409,999円だったとします。

f:id:gasuuu:20131116233907j:plain

気をつけるべき点は1点のみ。一番上、旦那さんの所得の見積額を書く欄ですね。ここには収入金額そのままを書くんじゃなくて、給与所得控除額を引いた、所得金額を書きます

収入金額(A) 給与所得控除額(B) 記入する金額
(所得金額)
~180万以下 A×40%(65万未満の場合は65万) (A)−(B)
180万超~360万以下 A×30%+18万 (A)−(B)
360万超~660万以下 A×20%+54万 (A)−(B)
660万超~1,000万以下 A×10%+120万 (A)−(B)
1,000万超~1,500円以下 A×5%+170万 (A)−(B)

参照:No.1410 給与所得控除|税について調べる|国税庁

今回、旦那さんの収入金額が、これまた条件ギリギリの12,315,790円だったとすると、一番下の行にあてはまるので、12,315,790円×5%+170万=2,315,789.5円、記入する所得金額は12,315,790円−2,315,789.5円=10,000,000.5(円未満切捨)となります。ちょうど、小さくカッコ書きで「1,000万を超える場合は申告できません」と書いてありますね。ギリギリセーフです。

といっても、あくまでこれは平成25年の「見積もり額」ですから、12,315,790円みたいに1円単位まで書く必要はありません。まだ今の時点では12月のお給料も確定されてないでしょうしね。1,000万円超えるか超えないか微妙。。そんな場合は給与担当者にその旨伝えておいてください。最後に確定された収入金額に応じて、適切に処理してくれるはずです。

で、あとは、、図をみれば分かりますかね。奥さんの収入金額(1,409,999円)を表の左上に書いて、引き算したり矢印に従って数字を当てはめたりすればOKです(雑)。簡単簡単!


以上、配偶者特別控除についてでした。残るは保険料控除についてですが、今年はもう書かないかも。。去年と変わらないし。。まあ余力があったら書かせていただきます。

※この記事の内容は更新日時点のものです。法改正など制度が変更されている場合もありますのでご注意ください

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