みんなの給与計算教室

たのしく給与計算の方法を学ぼう

第5回給与計算教室 ~働くひとの味方、雇用保険・労災保険とは?~

こんにちは、たのしい給与計算教室のじかんです。
最近Facebookページもはじめました。ちょっとした給与ネタを投稿していまス。
給与計算教室 | Facebook
New! Twitterもはじめました。
https://twitter.com/kyuyo_lesson

スポンサーリンク



さて前々回より、給与計算の中でわりと大きなウエイトを占める、
社会保険について学んできました。

保険のなまえ 分類 備考
健康保険 社会保険 75歳からは後期高齢者医療制度
介護保険 社会保険 40歳から加入
厚生年金保 社会保険 70歳まで
雇用保険 労働保険 65歳になる年度から不要
労災保険 労働保険 保険料は会社負担

今回は最後に、社会保険の中でも特に労働保険と呼ばれる、
雇用保険労災保険についてみていきます。
しかし雇用保険料の計算方法はとても簡単ですし、
労災保険料にいたっては会社負担なので、
今回は給与計算というよりも保険の内容についての学習になります。
パッと見地味な保険ですが、私たちを守ってくれる大切な保険ですからね。

雇用保険

1.まずはささっと計算方法から。

総支給額 ✕ 5/1000
(※農林水産・清酒製造・建設事業は6/1000)

以下、総支給額の対象に含めるか含めないかの表です。
ポイントは通勤費も対象となるという点です。

対象となるもの 対象とならないもの
基本給・残業手当・深夜手当・休日手当・通勤手当・定期券・家族手当・教育手当・日直手当・役職手当・地域手当・住宅手当・単身赴任手当・技能手当・奨励手当・調整手当…etc 結婚祝い金・死亡弔慰金・災害見舞い金・出張旅費・宿泊費(実費弁償的なもの)・会社が全額負担する生命保険の掛け金 …etc


2.給付の種類

雇用保険料を払っているとどんないいことがあるんでしょうか。
やはりメインどころとしては、基本手当(いわゆる失業手当)でしょう。
会社を辞めて求職活動のあいだお金が出るってやつです。
以下3つのポイント次第で、90~330日分の賃金日額がもらえます。
※賃金日額:退職前6ヶ月間のお給料を180日で割った金額

  • 退職理由(自己都合か会社都合か)
  • 雇用保険に加入していた期間
  • 年齢

自己都合退職で社会人10年未満なら90日分、
10~20年未満なら120日分の賃金日額がもらえるようです。
結構もらえるなと思ってしまうのですが実際どうなんでしょう。
しかし自己都合だと退職後すぐにはもらえず、3ヶ月ほど待たないと出ません。
この、自己都合か会社都合かってのは、よく労使間でもめやすいネタですね。
立つ鳥あとを濁さず、円満退職をめざしたいものです。

3.失業手当だけじゃない!

しかし雇用保険ってのは、失業手当だけじゃあありません。
こんなにバラエティ豊富な給付が用意されています。じゃーん
30CF30ED30FC30EF30FC30AF30A430F330BF30FC30CD30C330C830B530FC30D330B9 - 96C775284FDD967A52365EA6306E69828981
ハローワークインターネットサービス - 雇用保険制度の概要より

いくつかピックアップしてみると

育児休業給付金

育休中、お給料の約半分が支給されます。

雇用継続給付金

60歳過ぎて、現役の頃よりお給料が下がってしまった60~65歳の人を対象に、
給付金がでます(ただし年金との調整有)

教育訓練給付

資格の学校や通信教材、英会話スクールなどの受講料を20%負担してくれます。
(最高10万円まで)

育休中はなんらかのお金が出るとは聞いていたけど、
まさか雇用保険からもらえるとは、と私は最初びっくりというか、意外でした。
まあでもこうやって、育休中にもお金をもらえることで
会社を辞めずにすむわけだし、雇用が守られるってことに繋がるのかなと。
あ、ちなみに男性が育休とってももらえますよ。

しかしなにかと給付があって手厚いですよね。
いろいろ条件はありますが、有効に使っていきたいものです。

4.雇用保険の手続きはどこで行われている?

雇用保険に関わるもろもろのイベントが発生すると、
会社はその都度書類を作成するのですが、
さてはてその書類は一体どこに提出されるのでしょうか。

答えは公共職業安定所(ハローワーク)です。
クビになって仕事に困るようなことがない限り、
ハローワークなんて自分とは関係ないところ、、
そう思っていた時期が私にもありました。でも決してそんなことはありません。
みんなみんな、一度はハローワークのお世話になってるんです。
入社して雇用保険に入ると、資格取得届という書類をハローワークに提出しますし、
退職する時は資格喪失届を提出します。また離職票の発行もしてくれます。
先述の育児休業給付金や教育訓練給付金の手続きだってそうです。
雇用保険にまつわる手続きはほぼ全てハローワークがやってくれます。
なんだかハローワークがぐぐっと身近な存在に感じられますね。

スポンサーリンク


労災保険

後半は労災保険です。
業務中または通勤途中でケガすると、タダで治療を受けられるのが労災保険です。
精神的にやられてしまった場合でも、条件をクリアすれば対象になります。

1.保険料

業種によって違います。ケガなどの起こりやすい業種は料率が高く、
そうでもなさそうな業種は低い設定になってます(0.3%~1.03%)。
また労災がたくさん発生している会社は、ペナルティとして高くなります。
悪い会社が労災を隠したがるのは世間体が気になるだけじゃなく、
保険料もあがるからなんですね。

2.給付の種類

病院代がタダになるだけじゃありません。

  • しばらく休むことになったら:休業給付
  • 1年半経っても治らなかったら:傷病年金
  • 障害を負ってしまったら:障害年金
  • 亡くなってしまったら:遺族年金、葬祭料

などが出ます。健康保険もそうでしたけど、葬式代まで出るんですねえ。

3.労災になるかならないか

通勤途中に寄り道(日常生活に必要な行動はOK)すると、
寄り道した地点以降のケガは労災の対象にはなりません。
寄り道の後いつもの通勤路に戻ったとしても、です。
なるべくまっすぐ家に帰りましょう。

あと休憩中のケガについて。
会社の施設の欠陥や、その行動が積極的な私的行動でない限り
休憩中のケガは対象となりません。
例えばIT企業などで、お昼を食べていたら
突然大きなデュアルディスプレイが倒れてきて頭を打った、
とかなら労災になり得ますが
腹筋ローラーでエクササイズをするなどは思いっきり私的行為なので
もしケガをしても労災にはなりません。
あと有名な問題で、「休憩中、会社の敷地内でキャッチボールをしていたら
銃弾が飛んできて負傷した。労災になるかどうか」というのがありますが、
もちろんこれも労災の対象にはなりませんね。
休憩中に限った話ではありませんが、
「その仕事をしていたら、まあそういうこともありえるだろう」
という可能性を見い出せないと、なかなか労災とは認定されないのです。
労災の事例って、決して笑い事じゃあないのですが、
いろんなケースがあって面白いなあと不勉強ながら思いますね。

とまあ、労災はこんなかんじでしょうか。ざっくりですみませんが。

ちなみに

会社の手続きの話になりますが、
社会保険料(健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料)は、
社員の給与から天引きした保険料を、当月末までに
健保や年金事務所宛に納めてくれています。
しかし労働保険料(雇用保険料・労災保険料)は、
天引きした保険料を毎月ためておいて、年に1回まとめて支払っています。
ちょうど今その手続きで、担当者は忙しくしているのではないでしょうか。


以上、雇用保険労災保険についてでした。
来月はいよいよ、給与計算3つの柱最後のひとつ、税金の話にはいります。

スポンサーリンク


facebook
twitter
rss
Social Icon ブログパーツ