第4回給与計算教室 〜年金のこと、知っておこう〜
こんにちは。
4月を迎え、めでたく昇給となった人もいるかと思いますが、
これを機に自分のお給料を見つめなおしてみるのもまた一興。
新しい発見があるかもしれません。
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今月も先月に引き続いて、社会保険料のはなしです。
そろそろ5種類の名前と分類、覚えましたか?
保険のなまえ | 分類 | 備考 |
---|---|---|
健康保険 | 社会保険 | 75歳からは後期高齢者医療制度へ |
介護保険 | 社会保険 | 40歳から加入 |
厚生年金保険 | 社会保険 | 70歳まで |
雇用保険 | 労働保険 | 65歳になる年度から不要 |
労災保険 | 労働保険 | 保険料は会社負担 |
今日はみっつめ、厚生年金保険料について学びましょう。
なんのための保険料?
まずはなんといっても、将来65歳(原則)から年金をもらうためです。
しかし今自分が払っている保険料がどんどん貯蓄されていって、
65歳になったらそれがいくらか増えて戻ってくる、というわけではありません。
今の私たちの保険料が、そのまま今のお年寄りたちの年金となっています。
これが、近い将来年金制度やばいと言われている所以です。
少子高齢化が進めば進むほど、収支のバランスが崩れていくわけです。
かといって年金に加入しないのもおすすめしません
(まあ加入必須なので、そもそも入らないという選択はできないのですが)。
なぜなら65歳になったらもらえる年金(老齢年金)の他にも、
- 障害年金
- 遺族年金
がもらえるからです。
条件をクリアすれば、若くして障害をおうことになっても年金が出ます。
また自分が死んでも、残された遺族に対して年金が出ます。
「もしも」の場合に備えて、年金は納めるにこしたことはないはず。。
と自分で自分を納得させて払っていくしかありませんな。
国民年金と厚生年金の違いって?
日本の年金は2階建てといわれています。こんなかんじです。
(基金も入れて3階建てともいいますが、今回は省きます)
- ①第1号被保険者:20歳以上〜60歳未満の学生や自営業者など。
- ②第2号被保険者:サラリーマンやOL(厚生年金)・公務員(共済年金)
- ③第3号被保険者:第2号被保険者の配偶者。専業主婦・主夫など。
そう、図から分かるとおり、厚生年金の人も国民年金に加入しているんです。
「お給料からは厚生年金保険料しか天引きされてないけど?」
実は厚生年金に保険料を払ったら、厚生年金から国民年金へ
お金が拠出されているんです。なので厚生年金のひとも
間接的に国民年金保険料を払っているということになります。
国民年金は定額の制度です。
保険料も全員一緒(平成24年度は14,980円/月)だし、
そのぶん将来もらえる年金も、未納滞納してなければみんなおんなじ。
いくら自営業で稼いでいても、です。
で、厚生年金・共済年金の部分がななめってると思いますが、
ここではじめて差が出ます。稼いだ金額に比例するんです。
高いお給料の人ほど高い保険料を払い、それなりに高い年金をもらえます。
まあそれほどの給料じゃなくても、国民年金だけの人(第1号・第3号)
よりはもらえるということになりますね。
余談になりますが、
先日参加した女子会で「結婚相手に求める条件とは?」みたいな話になったとき、
職場の先輩が力強く「2号!2号!」と主張していたのがとても印象的でした。
あとは「3号になりたい!!!」という切実な叫びもありましたね。
第3号被保険者は、保険料を納めなくても年金がもらえるからです。
なんともうらやましい話です。
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厚生年金保険料の計算方法
とまあ年金の概要をふんわり説明したところで、
実際にお給料から天引きされる厚生年金保険料を計算してみましょうか。
でも実は、健康保険料の計算方法と同じなんです。
標準報酬月額 ✕ 保険料率 ÷ 2
標準報酬月額
まず下の表から、自分の標準報酬月額をみつけましょう。
※一番左の等級ですが、カッコがついてるほうが厚生年金の等級になります。
※元のリンクはこちら。
例えばお給料25万円の人は、16等級・標準報酬月額26万円となります。
どういうものがお給料の対象になるかはこちらを参考に。
ほんと、健康保険と一緒です。標準報酬月額が決まるタイミングもおなじ。
- 入社したとき
- 定時決定(年に一度の見直し。4〜6月のお給料で決定される)
- 随時改定(大幅にお給料が変動したら改定)
- 育児休業等終了時改定
保険料率
健康保険の場合は、加入する健康保険によって料率がちがいましたが、
厚生年金の場合はみんなでひとつの大きな制度に加入するわけですから、
みんなおんなじ16.412%です(平成24年4月現在)。
そして平成29年まで、毎年9月に0.354%ずつあがっていくことになってます。
ほんとに29年でストップすればいいですけど。。
で、最後にきちんと÷2してくださいね。
会社が半分負担してくれるので。これこそ第2号被保険者の強みです。
だって本人は2万円しか払ってなくても、会社がもう2万出してくれるおかげで
4万払ったことになり、それが将来の年金額に反映されるわけですから。
将来いくらもらえるの?
そんな年金、一体いくらもらえるのさ、と説明しはじめると
とても1回では収まりそうにありませんから、こちらはうーんそうですね。。
給与計算教室が終わったら年金教室でも開きますかね。。
というかまあ、正直私がまだ勉強できていないっていうのもあります。あはは
簡単にいうと、
国民年金の部分に限ると、20歳から60歳になるまで40年間納め続けた場合、
年金額は780,900円(23年度時点)です。これが毎年毎年死ぬまでもらえます。
だいたい75まで生きればトントンってところでしょうか。。
第2号被保険者である厚生年金・共済年金に入っている人は、その上に
払った保険料に応じて加算されていきますね(ただし上限アリ)。
毎年誕生月にねんきん定期便が届くと思うので、
それを一度確認してみるといいと思います(!!)。
まとめ
ちょっと年金は制度が複雑で、生まれた年によってもいろいろ違ってくるので
一概には言えないのですが、まずは毎月天引きされる保険料の額を
把握しましょう。なんといっても健康保険料の決まり方と同じですから、
わからなくなったら健康保険の復習をおすすめします。
そしていつか年金教室を開けるよう私も学習に励みたいと思います。
※この記事の内容は更新日時点のものです。法改正など制度が変更されている場合もありますのでご注意ください
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