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みんなの給与計算教室

たのしく給与計算の方法を学ぼう

【平成28年】一番わかりやすい年末調整書類の書き方〜扶養控除等申告書〜

年末調整

こんにちは、給与計算教室です。
やってきました年末調整の季節!そろそろ会社から書類が配布されている頃かと思います。平成28年分からはマイナンバー制度などの関係でフォーマットが若干変更されており、少々戸惑っている方もいるかもしれませんね。でも心なしかスッキリして書きやすくなったとわたしは思うのですが、気のせいでしょうか。

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というわけでこれから3回にわたって、年末調整書類の書き方を解説します。今回は「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の書き方です。右上の扶のマークから、「まるふ」と呼んだりします。
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その前に

書類記入にあたって、なぜこれを書く必要があるのか理解しておくとだいぶ違うと思うので説明しようと思ったのですが、一昨年の記事でそこそこ解説しているので、そちらをご一読いただくのが早いかなと。。さらっと読むだけでもグンと書きやすくなるハズ!

構成

今年もブロックごとに説明していきますよ。構成はこんな感じになっています。
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全員

早速、一番上の全員記入するブロックから書いていきましょう。ここだけ書いて終了〜という方も多いと思います。
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  • 所轄税務署長等
    • 上には会社を管轄する税務署名を、下にはあなたの市区町村名を書きます。が、別に空欄でも問題ないかと思います。会社もいちいちここを埋めるような指導はしてこないと思うので、気にしなくていい部分かと。まあ会社が書けっていうなら書くしかないですが、あまり聞いたことはありませんね。
  • 会社の名前・住所
    • 住所は本社・支社等、どこの住所を書けばいいか迷うかもしれませんが、会社が税務署にどのような形で届け出しているかによります。たいてい、本社で給与計算している場合は本社の住所を、支社ごとに行っている場合は支社の住所を書くことになると思いますが、不明であれば空欄でかまわないと思います。間違って書いたとしてもたいした問題じゃあありません。
  • あなたの名前
    • フリガナを忘れずに書きましょう。
  • 印鑑
    • シャチハタではないハンコを押しておきましょう。別にシャチハタが絶対だめというわけではないのですが、「本人が書きました」ということを証明しようとなると、やはりシャチハタは望ましくありませんね。あとたま〜に右の×印のところ(給与の支払者受付印)に押しちゃってる人がいます。押してしまったからといって特に問題はないですが、ちょっとかっこ悪いので気をつけましょう。
  • マイナンバー
    • そろそろ通知カードが届く頃でしょうか。基本的には記入する必要がありますが、先日国税庁から、記入しなくてもよい方法アルヨと発表がありました。会社によって対応が違ってくると思いますので、ここは会社からのアナウンスに従いましょう。
    • 参考:源泉所得税関係に関するFAQ|社会保障・税番号制度<マイナンバー>について|国税庁
    • (追記)私もそうですが、まだまだ届いてない世帯がほとんどのようですね。。間に合わなければ空欄でかまいません。
  • あなたの住所又は居所
    • 基本的には住民票のある住所を書きますが、住民票をまだ移してない・単身赴任などなどの理由で、実際に住んでいる住所と住民票住所が違うという方もいると思います。その場合は実際に住んでいる住所を書いてください。でも会社によっては方針が違ったりするので、ここは担当者に確認してみるのが一番ですね。最終的にここに書いた住所の市区町村が、来年から発生するあなたの住民税の納税先になります。
  • ※従たる給与についての扶養控除等申告書の提出
    • 2箇所以上で働いている場合、給与額によってはこういう書類を提出するケースがあります。提出していたら○を書いてください。

なんか空欄で大丈夫だとか、間違っても問題ないだなんて無責任なことを言っていますが、これは基本的に税務署などには提出せず会社で保管するものなので、そこまで気にしなくていいよ、ってことです。ただし会社から指示があった場合はちゃんとそれに従ってくださいね。あくまで私が担当者だったらこう指示するっていうだけなので、そこは各自自己責任でお願いします!

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【重要】所得の見積額について

これからA〜Eのブロックを順に解説していくわけですが、その前に非常に大切なポイント、収入≠所得問題について述べておきたいと思います。

A〜Eに書くことができるのは主に収入103万円以下の配偶者や親族だということは、なんとなく皆さんご存知かと。なので右のほうに「平成28年中の所得の見積額」という欄がありますが、来年稼ぐ予定の金額を申告しなければなりません*1。しかし、そこに書くのは「収入」の額ではなく、「所得」の額なんですよね。

いいですか、「収入」と「所得」は違います。給与収入の場合、「給与所得控除」というマイナスがはいり、残りの金額が「所得」になります。この「給与所得控除」の金額は収入の額によって違ってくるのですが、収入103万以下の場合だと一律65万です。給与所得控除については源泉徴収票についての記事で詳しく解説しているので、時間があれば読んでみてください。

例えば扶養している奥さんにパート収入がある場合。書類に記入する金額はこんな感じになります。

給与収入 マイナス
(給与所得控除)
記入する金額
30万 65万 0
80万 65万 15万
103万 65万 38万

つまり、この欄は必ず38万円以下の数字にならないといけません。38万を超えると扶養の対象ではなくなります。あと無収入だからといって空欄のままにしておくのもダメです。書き忘れかな?と思われてしまうので、0円なら0と書きましょう。

※ただし年金収入の場合は65万マイナスではなく以下の金額になります。

年齢 扶養に入れる年金収入額 記入する金額
65歳未満 108万円以下 70万マイナスした額
65歳以上 158万円以下 120万マイナスした額

※不動産や退職金なども立派な収入ですので合算します。それぞれ所得の算出方法は違ってくるので、こちらで確認してください。
所得の種類と課税のしくみ|所得税|国税庁


こんなかんじで大丈夫でしょうか。以上をふまえた上で、A〜Eブロックをみていきますよ。

A. 控除対象配偶者

配偶者の生年月日によって、2パターンに分かれます。書き方は○をつけるかつけないかの違いだけです。

①昭和22年1月2日以降生まれの場合

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②昭和22年1月1日以前生まれの場合

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その年の12月31日時点の年齢が70歳以上の人が該当しますね。①の場合に比べて、所得税が若干安くなるので忘れずに○をつけましょう。

また、28年分から非居住者についての欄が新設されました(赤色の※後述の欄)。この記事の一番最後に説明します。

ちなみに、ここに書けるのは給与収入103万以下の配偶者ですが、103万超~141万未満の収入だった場合は「配偶者特別控除」という制度が利用でき、保険料控除申告書(まるほ)のほうで申告ができますよ!古い記事ですが書き方はこちら↓↓

B. 控除対象扶養親族

①昭和22年1月1日以前生まれ

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本人または配偶者の直系尊属*2で、かつ同居している場合は「同居老親等」に○を、直系尊属でなかったり別居の場合は「その他」に○をつけてください。ちなみに入院の場合は同居扱い、老人ホーム入居の場合は別居扱いになります。

②平成6年1月2日〜平成10年1月1日生まれ

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ちょうど大学生にあたる年齢になりますね。この時期が一番お金かかりますから、「特定扶養親族」というちょっと特別な扶養親族になれます。同居していなくてもOKです。

③ ①②に該当しない、平成13年1月1日以前生まれ

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①②以外の、ノーマルな扶養親族です。同居していなくてもOKです。

C. 障害者、寡婦、寡夫又は勤労学生

ちょっと長くなりそうなので、別記事にまとめました↓↓

D. 他の所得者が控除を受ける扶養親族等

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例えば夫婦共働きで、妻のほうが収入が多いため、妻が子供を扶養している場合の記入例です。要は、あなたの同一生計内に収入のある人が2人以上いる場合、子供などの扶養親族をあなた以外の人の扶養に入れる時は書いてねっていう欄です。が、必ずしも書く必要はないように思います。きちんと書いてくる人もあまり見たことありませんね。給与計算ソフトなんかではここの内容を入力する画面もないですし、あまり気にしなくてもいいブロックじゃないでしょうか。。ぜひ誰か税務署に電話して、このDブロックの存在意義を聞いてみてください、コメントお待ちしてます。。

E. 16歳未満の扶養親族

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平成13年1月2日以後生まれの親族がいる場合はここに記入します。所得税が安くなるわけではないんですが、あなたの収入によっては住民税が非課税になる可能性がありますので、きちんと記入しましょう。


最後に、添付書類について説明しておきます。

添付書類

①前職分の源泉徴収票

この記事の前半に、なぜ前職分の源泉徴収票が必要なのか説明しています(※新社会人向けの記事ではありますが基本的なことは同じです)。今年は平成27年ですので、平成27年分の源泉徴収票を提出してください。あと退職金の源泉徴収票は不要ですよ!

②勤労学生の証明書

勤労学生については次回の記事で説明しますが、専修学校や各種学校の生徒、職業訓練法人の訓練生については、文部科学大臣or厚生労働大臣の証明書の写しと学校長or職業訓練法人の代表者の証明書が必要になります。高校や大学に通っている人は基本的に添付書類は不要です。

③非居住者にかかる親族関係書類・送金関係書類

"※後述"としていた赤色の欄についてですね。28年分から、扶養親族が非居住者*3である場合、この欄に記入かつ添付書類が必要になりました。
 
まず今年の提出でやるべきことは、「この扶養親族は非居住者です」ってことを知らせるために、この欄に○をつけておきます。
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そして次の①または②いずれかの「親族関係書類」を添付してください。

  • ①戸籍の附票の写しその他の国又は地方公共団体が発行した書類及びその親族の旅券(パスポート)の写し
  • ②外国政府又は外国の地方公共団体が発行した書類(その親族の氏名、生年月日及び住所又は居所の記載があるものに限ります。)

次に、来年の話にはなりますが、平成28年12月の年末調整の時にいったんこのまるふを返却してもらうか、自分で新たに印刷して用意して、ここの欄に平成28年中に送金した金額を記入してください。
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そして次の①または②いずれかの「送金関係書類」を添付します。

  • ①金融機関の書類又はその写しで、その金融機関が行う為替取引によりあなたからその親族に支払をしたことを明らかにする書類
  • ②いわゆるクレジットカード発行会社の書類又はその写しで、そのクレジットカード発行会社が交付したカードを提示してその親族が商品等を購入したこと等及びその商品等の購入等の代金に相当する額をあなたから受領したことを明らかにする書類

参照:扶養控除等申告書の裏面


ふ〜長くなりましたが、以上まるふの書き方でした。保険料控除申告書についても頑張って書きたいと思いますのでしばらくお待ちください。書きました。


※この記事の内容は更新日時点のものです。法改正など制度が変更されている場合もありますのでご注意ください

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*1:今年27年の所得を申告するのは平成27年分のまるふになります。今説明しているのは28年分のまるふなので、あくまで稼ぐ「予定」の金額を記入します

*2:タテの血縁関係。父母、祖父母、曾祖父母など

*3:国内に住所を有せず、かつ、現在まで引き続いて1年以上国内に居所を有しない個人のことをいいます。詳しくはこちら

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