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【入社準備*前編】年金手帳をなくしたら自分で再発行?雇用保険被保険者証ってなに?

こんにちは給与計算教室です。
ちょうど各地で卒業式が行われているようですね。4月から晴れて新社会人となるみなさま、ご卒業おめでとうございます。来週は早くも入社式です。楽しみな反面、不安なこともいろいろあるでしょうが、きっとなんとかなると思いますので頑張ってください。

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そして内定先からあれやこれや準備して入社式当日に持ってこい、なんて言われている人も多いのではないでしょうか。もうすでに準備はできていますか?自分のことを棚に上げて言わせてもらいますが、社会人は早め早めの行動が大切です。前日になってあわてることのないよう、しっかりチェックしておきたいところ。もちろん会社によって違うでしょうが、代表的な持ち物としては以下の4つでしょうかね。

1. 年金手帳
2. 雇用保険被保険者証
3. 源泉徴収票
4. 扶養控除等(異動)申告書

今回は新社会人向けの記事(前編)ということで、1と2の趣旨を説明するとともに、なくしてしまった場合の対処法を紹介していきますよ。

1.年金手帳

20歳になったら学生であろうと無職であろうと国民年金に加入しますので、現在20歳以上の方は必ず年金手帳を持っていなければならないのですが、

  • 手帳をなくしてしまった
  • そもそも加入の手続きをしていないので持ってない

といった学生さんもいらっしゃると思います。なので今ごろ「年金手帳ない!ない!どうしよう!!」ってなってるかもしれませんが、まずは落ち着きましょう。

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これが年金手帳です。実は世代によってオレンジ色と青色に分かれます。また下のほうには「社会保険庁」と書かれていますが、今の子たち(平成22年1月以降に加入した方)は「日本年金機構」になってるはず。ハッ、歳がバレる!!!

そもそもなぜ年金手帳が必要なのか

みなさんは入社すると、国民年金に上乗せする形で「厚生年金保険」にも加入します(たいてい5月のお給料から厚生年金保険料が天引きされると思いますが、そこには国民年金保険料も含まれていると思ってください)。

その厚生年金保険への加入手続きはもちろん会社がやってくれるのですが、そのときに「基礎年金番号」っていう10桁(4桁-6桁)の番号が必要なんです。これは一人一人に与えられた番号で、退職や転職しても変わることはありません。で、その基礎年金番号が年金手帳の表紙をめくったところに記載されているので*1、会社はそれを見せてほしいってわけです。

なので極端な話、基礎年金番号さえ分かれば手続きはできるので手帳は最悪なくてもいいのですが、一応厚生労働省からのお達しでは入社時に年金手帳を提示しないといけないことになっているのと、会社としてもちゃんと年金手帳を見て番号を確認したいっていうのもあって、持ってくるように言われることが多いです。あと会社によっては退職するまでそのまま預かってくれるところもあります。

年金手帳の再発行手続き

対処法としては主に2パターンが考えられます。

  1. 会社で再発行してもらう
  2. 自分で年金事務所、または市(区)役所や町役場の窓口に行く

まあ楽ちんなのは1ですよね。会社の担当者に「年金手帳なくしてしまいました。。」と正直に伝えましょう。こんなのよくあることですし(入社者が多数いる会社であればなおさら)、心やさしい担当者なら嫌な顔ひとつせず、すぐ手配してくれるはずです。

「でっでも4月に入ってからこんなことしてたら、厚生年金への加入が他の同期より遅れるのでは?」なんて思う人もいるかもしれませんが、その心配は必要ありません。厚生年金加入の手続きと同時に再発行手続きをおこなう形になりますし、そうでなくてもちゃんと入社日付で加入できるのでご安心を。

それに、これは会社によりけりでしょうが、もたもたして年金手帳の提出が遅くなるよりは、もう最初からいさぎよく再発行をお願いされたほうが社内の処理も待ち状態にならないしマシだわ、と思っている担当者もいるかと思います。私なんかは正直そうですね。特に会社で加入する健康保険が「協会けんぽ」の場合、厚生年金と健康保険の手続きは同時におこなわれるため、基礎年金番号が分からないせいで厚生年金の手続きが遅れるイコール健康保険証の発行も遅くなるってことですし。。

「いや〜それでも入社早々こんなお願いするのは気が引けるよ〜」という人は自分で再発行手続きをするしかありません。どこに行けばもらえるかというと、ズバリ

  • 最寄りの年金事務所
  • 市(区)役所や町役場

です。たまにネットで「社会保険事務所へ行けばもらえます」という古い記事を見かけたりしますが、それは現在の年金事務所のことですので置き換えて読んでくださいね。

で、どちらが早いかというと通常は「年金事務所」です。即日窓口で発行してもらえます。市(区)役所や町役場はどうやら再発行するのに2週間ほどかかってしまうようなので、時間がない方にはおすすめしません。ただし、それはお住まいの自治体によっても違ってくるでしょうから、まずは電話でどのくらい時間かかるのか確認してみるのが一番いいと思います。市役所のほうが近ければそっちで手続きしたいですもんね。

持ち物としては、

  • 顔写真と住所の記載された身分証明書(運転免許証、パスポートなど)
  • 印鑑(念のため。シャチハタでもOK)

です。

もちろん窓口に行くのが難しい場合は郵送での手続きも可能ですが、それはまた次の機会に詳しく書きたいと思います。まあ今回は入社式まで時間のない新社会人向けの記事ってことで。。

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2. 雇用保険被保険者証

代表的な持ち物のひとつに挙げましたが、持ってない人がほとんどだと思います。それでいいのです、ないんだから持っていく必要もありません。じゃあなんで今回取り上げたかというと、会社によっては新卒入社者と中途入社者共通の持ち物リストを配布している場合があって、それを見た新卒さんが「えー雇用保険被保険者証なんて聞いたことないヨー」と困惑している様子がたまに見受けられるため、一応説明しておこうと思ったからです。

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これが雇用保険被保険者証です(切取り線の右側)。小さいしペラペラなのでなくしやすいです。

雇用保険ってのはみなさん入社したら加入する保険のひとつなんですが、失業保険がもらえたり、育児・介護休業を取得したときにお給料の何%かがもらえる保険です。これにも「雇用保険被保険者番号」っていう11桁の番号(4桁-6桁-1桁)が一人一人付与されていて、基礎年金番号と同じく退職したり転職したりしても変わりません。その番号が記載されている書類のひとつが雇用保険被保険者証*2ということで、中途の方なんかはたいてい前職で加入経験があるので持ってるんですよね。新卒のみなさんは今回入社したらもらえるはずなので、受け取ったらなくさないように大切に保管しておきましょう*3

まあもしかしたら、「実は加入したことあるんだよな。。でも番号が分からない!」っていう人もいるかもしれませんので一応書いておくと、番号不明の場合は

  • 雇用保険に加入していた時の会社名
  • その加入期間
    • ざっくりでOKです。不明であれば会社名だけでもいいです。

を担当者に伝えれば、それだけで加入手続きができますのでその旨伝えてください。これは中途入社者の人もおんなじですから知っておくとよいでしょう。もちろん年金手帳みたいに自分で事前にハローワークで再発行手続きしてもらってもいいのですが、正直そこまでしなくてもいいかな〜?というのが私の感覚です。基礎年金番号と違ってゆるいというか、会社名・加入期間さえ分かれば、地域によるかもしれませんがたいていハローワークのほうで勝手に手続きしてくれるので。。まあマイナンバー制度も始まりますし、そのへん今後どうなっていくかは分かんないんですけど、とりあえず今年はそれでなんとかなるでしょう。


以上、年金手帳と雇用保険被保険者証についてでした。後編では3. 源泉徴収票についての説明と、4. 扶養控除等(異動)申告書の書き方について紹介します。とはいえ、3は全員該当するわけではありませんし、4も学生さんであればそんなに書く欄もなく簡単です。それではまた次回〜

※この情報は更新日時点のものです。法改正など制度が変更されている場合もありますのでご注意ください

追記(H27.7.31)

今更ですが後編書きました。

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*1:年金手帳の他に、ここに挙げられている書類にも記載されています

*2:他にも資格喪失通知書や離職票などに記載されています

*3:年金手帳と同じく、会社で保管してくれるケースもあります

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