読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

みんなの給与計算教室

たのしく給与計算の方法を学ぼう

春の残業は控えめに!保険料が上がる仕組みを知っておこう

こんにちは、給与計算教室です。
いつのまにか4ヶ月ほど放置してしまっていましたが、
何事もなかったかのようにさらっと再開したいと思います。

スポンサーリンク


さて、年度末かつ増税前ということで
なにかとバタバタ忙しい時期ではございますが、
あまりむやみやたら今の時期だけ頑張りすぎてしまうと
10月からの健康保険料・厚生年金保険料の額が大変なことになってしまいます。
でも今の時期って具体的にいつ?しかもなんで10月から?
今回はそんな保険料改定の仕組みについての授業です。

保険料の計算方法

そもそも健康保険料・厚生年金保険料が
どうやって計算されているのかを押さえておく必要があります。
この2つの保険料は、毎月のお給料に料率をかけているのではありません。
ここ数ヶ月の給与明細書を確認してみてください、
お給料の金額は違うのに保険料は変わってない、、
なんてことありませんか??

なぜその月によって変動しないかというと、
一人ひとりに「標準報酬月額」というのがあらかじめ決まっているからです。
求め方は、
・基本給
・通勤手当←重要!含まれます。
・残業手当
・職務手当
・家族手当
・住宅手当
などなど、まあだいたいの手当が該当すると思ってください、
これら合計額を、下の図の①(赤い枠)から探していただき、
該当する行の②(緑の枠)があなたの標準報酬月額になります。
f:id:gasuuu:20140327152523j:plain
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat330/sb3150/h25/1992-119695の東京版より抜粋*1
まず入社した時点で、残業手当の見込額も含めて
担当者が標準報酬月額を算出してくれます。
その標準報酬月額に、
健康保険料は→加入先の料率(東京協会けんぽなら今現在4.985%*2
厚生年金保険料は→今現在だと8.56%
をかけ算して、入社月の翌月のお給料から天引き*3、という流れです。

でも入社した時の標準報酬月額が一生そのまま、なんてことはあるはずもなく。
以下の2つのタイミングによって上がったり下がったりするわけです*4

スポンサーリンク


標準報酬月額が変わる2つのタイミング

1.定時決定(通称:算定)

毎年1回、標準報酬月額の見直しがおこなわれます。
4月、5月、6月に支給されたお給料の平均額を算出し、
またさっきの表にあてはめて標準報酬月額を決め直します。
これが春の残業を控えましょうと言われる所以です。
見直し後の標準報酬月額は、7〜8月のあいだに手続きされ、
9月分の保険料から適用、翌月10月のお給料から天引き開始となります。
※職業柄この時期はどうしても忙しいという人は、
4〜6月ではなく1年間のお給料の平均で標準報酬月額を決める方法もあります。
ただし条件付きなので職場の担当者に確認してみてください。

2.随時決定(通称:月変←ゲッペン)

定時決定が終わったら、基本的には来年の定時決定まで
標準報酬月額は変わらないのですが、
お給料が大幅に変動するようなことがあればその都度
随時決定というのがおこなわれます。

これは、単に残業手当が大幅に増えただけではダメで、
条件としては主にこの2つが必要です。
・固定給の変動があること
・変更前と2等級以上の差があること
※等級ってのは、さっきの表の一番左にある数字がそうです*5

固定給ってのは毎月しばらくは変わらないお給料のことで、
基本給とか通勤手当とか、あと固定やみなし残業手当なんかもそうですね。
なので昇給・降給や、各種手当の改定、引っ越し等による通勤手当の変更が
1円でもあってはじめて、随時改定に該当するかどうかの対象となります。

で、例えば1月から昇給後のお給料が支払われたとしましょう。
この場合1〜3月のお給料の平均を出します。
その額を上の図にあてはめ、該当する等級と現在の等級を比べて
2等級以上の差(20等級から22等級など)があればめでたく?随時改定です。
適用されるのは4月分の保険料、翌月5月のお給料から天引きされます。

なので、普段たくさん残業してたくさん残業代を稼ぐぶんには
保険料になんら影響はないのですが(定時決定の4〜6月以外の話)、
1円でも固定給が上がるとそこから3ヶ月は随時改定のみきわめ対象となるので、
その3ヶ月間は残業代を抑えておかないと2等級以上の差が発生し、
保険料がアップしてしまいます。
標準報酬月額が2等級あがるのって結構痛いです、
健保・厚年あわせて5000円くらいは違ってくるんじゃないでしょうか。。

まとめ

  • 健康保険料・厚生年金保険料は、「標準報酬月額」に料率をかけて算出
  • 標準報酬月額は、2つのタイミング(定時決定と随時決定)で変わる
  • 定時決定のカギとなるのは4〜6月のお給料額
  • 随時決定はまずは固定給と2等級以上の変動ありき

以上、健康保険料と厚生年金保険料の決まり方でした。
健康保険料についてはだいぶ前に書いたこちらの記事
まあまあ役立つんじゃないかと思うのでどうぞ。
それではまた次回〜

※この記事の内容は更新日時点のものです。法改正など制度が変更されている場合もありますのでご注意ください

スポンサーリンク


*1:料率は都道府県、または健保組合によって違いますが、この抜粋部分は全国共通です。

*2:40歳以上なら介護保険料もついてくるので5.76%

*3:4月入社なら、4月分の保険料は5月のお給料から天引きされます。まれに4月のお給料から天引き開始、という会社もありますが。。

*4:本当はもう2つあって、産休明けに「産前産後休業終了時改定」、育休明けに「育児休業等終了時改定」ってのがあるんですが、それはまたいつか解説します。

*5:カッコなしは健康保険、カッコ付きの数字は厚生年金保険における等級です

facebook
twitter
rss
Social Icon ブログパーツ