給与計算教室をひらきます~自分のお給料を把握できるようになろう~
遅ればせながらあけましておめでとうございます。
2012年はあーりん推しでいこう、と決意するとともに、
このブログでは毎月、給与計算について書いてくことにしました。
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はじめに
半年ぐらい給与計算に携わって思うようになったのは
- 会社がやっているからといって、その数字が100%正しいとは限らない
- 毎月たくさん天引きされるけど、どういう計算方法で、
なんのために払ってるのか少しでも知っておくと納得感が違う
ってことです。
給与計算って、計算自体はソフトがあればクリックひとつで完了するしかんたんです。
でもそのクリックにたどり着くまでが面倒で、人の頭で判断するポイントも多く、
正直ミスも発生しやすい。。
もちろんそれはあってはならないことなので、
企業の給与担当者は何回も何回もチェックし、毎月慎重に行っていることと思います。
しかし、最後の最後で自分のお給料を守れるのは自分。
お給料をもらう側も、少しばかりの心構えを持っておくにこしたことはないでしょう。
また、毎月天引きされている保険料や税金のことも、
どうせ取られるなら内容をちょっとでも分かっておいたほうがすっきりすると思います。
というわけで、自分も勉強しながらこの1年書いてみます。
今回はその手始めとして、給与計算の全体像を少し。
給与計算って、ようはなんなの?
毎月毎月、同じ額のお給料を払うだけなら、給与計算なんて必要ありません。
例えば基本給30万円であれば、その人の口座に毎月30万円振り込まれるよう
セットすればいい話ですから。
しかし、そういうわけにもいかないのが現実。
基本給をベースに、おもに以下3つの要素がからんできます。
1. 勤怠
2. 社会保険料
3. 税金
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=1. 勤怠=
勤怠情報がないと給与計算をはじめることはできません。
なぜならもちろん、
- 残業時間
- 深夜残業時間
- 休日出勤時間
- 欠務時間
- 欠勤日数
などがある場合、その時間分を計算して支給、または減額するためです。
最初にこの金額が固まらないと、
このあとの社会保険料や所得税の計算もできないので、
ここで足踏み状態になるのが一番もやもやするです。
なのでまずみなさんには、
日々正しくタイムカードを打つことが求められています。
そして上司の方もそれをこまめに確認・承認し、
「この勤怠で間違いありません」という報告をなるはやであげることが大切です。
迅速な勤怠の締まりは給与担当者にとって非常に喜ばしいことであり、
とても感謝されるでしょう。
逆の場合は言うまでもありませんね。。
=2. 社会保険料=
社会保険は5種類。会社勤めのひとは強制的にこれらの保険に加入し、
毎月保険料をお給料から徴収されていきます。ひ~
保険のなまえ | 分類 | 備考(詳しくは次回以降) |
---|---|---|
健康保険 | 社会保険 | 75歳からは後期高齢者医療制度へ |
介護保険 | 社会保険 | 40歳から加入 |
厚生年金保険 | 社会保険 | 70歳まで |
雇用保険 | 労働保険 | 64歳から不要 |
労災保険 | 労働保険 | 保険料は会社負担 |
※健康・介護・厚生年金保険のことを社会保険と呼び、雇用・労災保険は労働保険と呼ぶ分け方もあります。
金額順に並べると、おおよそ厚年>健保>雇用>介護>労災(0円)、
という感じでしょうか。
それぞれ金額の決まり方が違うので、それはまた次回以降説明していきます。
=3. 税金=
お給料から徴収される税金とは、以下の2つです。
- 所得税
- 住民税
所得税は、その名の通り、その人の所得にかかる税金のことです。
毎月徴収されているのは仮の税額であり、
これは毎年12月に清算されます(=年末調整 )。
どうやって仮の税額を決めているのかはまた後日説明しますが、
ざっくりいうと、その月の総支給額から、
通勤費と社会保険料を引いた額をもとに算出されています。
住民税は、去年の所得に応じて、翌年の額が決まります。
例えば2011年1月1日~12月31日のあいだに稼いだ金額によって住民税が決定し、
それを12で割った金額が、2012年(6月給与)より引き落とされるという流れです。
なのでその月のお給料の額には関係していません。
あくまで去年の所得をもとに割り出された数字なのです。
新卒のひとはそろそろ心の準備をしておいたほうがいいかもしれませんね。。
以上、3つの要素をあげてみました。
これらが分かると、自分でもお給料を概算できるようになるかな、と思います。
来月からひとつずつみていくので、一緒にがんばりましょう!!!
※この記事の内容は更新日時点のものです。法改正など制度が変更されている場合もありますのでご注意ください
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